二級建築士試験の合格率と難易度

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二級建築士試験は学科試験と設計製図試験に合格する必要があり、その学習科目は一級建築士と大差ありません。ただ、学科試験も設計製図試験も基本的な内容から出題され、また学科試験の合格基準点も6割とされていること等から、一級建築士試験と比較すれば難易度に大きな差があります。人によって差はありますが、一般には、学科試験で300時間、設計製図試験で150時間程度の学習が必要と言われています。

お知らせ

2023年12月7日(木)に、令和5年二級建築士設計製図試験の合格発表がありました。
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1.試験分析データ

学科試験の合格率は40%前後で、設計製図試験は50%~60%の合格率となっています。学科試験の学習範囲は一級建築士と同様に広いのですが、合格ラインが6割のため、苦手項目が多少あってもそれほど心配ありません。また、設計製図試験も一級建築士同様に3回チャンスがあります。多くの方は学科試験を突破すれば3回のチャンスの中で設計製図試験を突破しています。

<二級建築士 学科試験>
受験者数・合格者数・合格率の推移(過去5年間)

年度 受験者数 合格者数 学科試験の合格率※
令和5年 17,805 6,227 35.0%
令和4年 18,893 8,088 42.8%
令和3年 19,596 8,219 41.9%
令和2年 18,258 7,565 41.4%
令和元年 19,389 8,143 42.0%

学科試験の受験者数に対する合格者の割合

<二級建築士 設計製図試験>
受験者数・合格者数・(最終)合格率の推移(過去5年間)

                                               

年度 受験者数 合格者数 設計製図試験の合格率※1 最終合格率※2
令和5年 9,988 4,985 49.9% 22.3%
令和4年 10,797 5,670 52.5% 25.0%
令和3年 11,450 5,559 48.6% 23.6%
令和2年 11,253 5,979 53.1% 26.4%
令和元年 10,884 5,037 46.3% 22.5%
  • 設計製図試験の受験者数に対する合格者の割合
  • 学科試験および設計製図試験の延べ受験者数に対する合格率

2.学習時間・目安

二級建築士試験の学習時間の目安

受験経験の有無や学校・実務における知識の習得などにより学習時間は異なります。

試験区分試験形式 学習時間 学習期間
学科試験五肢択一式(合計100問) 300時間程度 6ヵ月~8ヵ月
設計製図試験設計図書の作成(1課題) 100~150時間程度 2ヵ月

3.学科試験の合格基準

二級建築士の学科試験の合格基準は、科目別の合格基準点が各13点以上かつ総得点が合計60点以上です(本試験において想定していた合格率との乖離が生じた場合、合格基準点は補正されることがあります)。

出題科目 合格基準点 出題数 学科合格率(令和5年度)
学科Ⅰ(建築計画) 13点 25問(各1点) -
学科Ⅱ(建築法規) 13点 25問(各1点) -
学科Ⅲ(建築構造) 13点 25問(各1点) -
学科Ⅳ(建築施工) 13点 25問(各1点) -
総得点 合計60点 合計100問 35.0%

令和5年8月21日発表

4.設計製図試験の合格基準

採点結果の区分

二級建築士の設計製図試験は、ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4段階区分で採点され、合格は採点結果における「ランクⅠ」のみです。

採点区分 内容採点結果割合(令和5年度)
ランクI 「知識及び技能」を有するもの49.9%(合格)
ランクII 「知識及び技能」が不足しているもの5.7%
ランクIII 「知識及び技能」が著しく不足しているもの37.9%
ランクIV 設計条件・要求図面等に対する重大な不適合に該当するもの6.5%

令和5年12月7日発表

設計製図試験の過去5年間の課題一覧【令和6年は6月12日(水)発表予定】

年度 課題
令和5年 専用住宅(木造)
令和4年 保育所(木造)
令和3年 歯科診療所併用住宅(鉄筋コンクリート造)
令和2年 シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)
令和元年 夫婦で営む建築設計事務所を併設した住宅(木造2階建て)

5.学科試験の突破法

基本知識を大切にする

二級建築士の学科試験は、各科目ともに建築士として最低限必要となる基本知識が問われており、過去問を中心とした、基本的な事項を重点的に学習することで、無理なく合格することができます。

一級建築士への足掛かりにする

一級建築士試験と二級建築士試験の出題分野および出典の基礎となるものに大きな違いはなく、二級建築士が定量的な仕様規定からの出題であるとすれば、一級建築士はその性能や運用面に係る定性的かつ実務的な出題といえます。 近年は建築士の受験要件が変わり、一級建築士にチャレンジする方が増えてきている一方で、難易度が高いことから合格までなかなか辿り着けず、何年も受験を続ける方も多くなっています。 このような方には、まずその足掛かりとして「二級建築士の取得」をお勧めします。 「いち早く有資格者(建築士)になれる」、「一級建築士の学習をスムーズに進めることができる」、「一級建築士取得までの道のりでかかる費用、時間などで有利」といったメリットがあるからです。 TACでは、本試験を徹底的に分析した、効率的・効果的な学科試験対策を用意しています。

6.設計製図試験の突破法

基本は作図力

二級建築士の試験では、作図力が大きなウェイトを占めます。未完成の図面は即失格となってしまうため、面積表も含めて時間内に図面を完成させることが不可欠です。 特に木造では、詳細な納まりを表現する「矩計図」や「部分詳細図」、構造(梁の架構など)の理解が問われる2階床伏図兼1階小屋伏図の出題があり、これらの図面を時間内に「早く(完成させる)」、「きれいに(プレゼンテーション)」、「正確に(各図面が整合する)」描き上げる能力が必要となります。 また、3年ごとに鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)なども出題される可能性がありますので、公表された課題に基づく入念な準備が大切です。

近年はプランニングも重要

課題は住宅が中心となりますが、現代社会の問題点を提起するような、例えば、家族三世代の交流(ソーシャルミックス)をテーマとしたものや、近隣住民や趣味仲間とのコミュニティーをテーマとした設計条件の課題が多く見受けられます。 したがって、単に要求室を並べるのではなく、課題の特色を十分に考慮して機能的な ゾーニングおよび動線計画とし、また、木造であれば梁や耐力壁などの架構計画、RC造であれば構造グリッドを理解したプランニング力を養う必要があります。

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