TACメールマガジン

 

資格の学校TACTACメールマガジン米国公認会計士バックナンバー

TACメールマガジン 米国公認会計士バックナンバー

米国公認会計士バックナンバー

2023/06/08
成功し続ける方法/528回<利他こそが最高の自利(1)>
#528 利他こそが最高の自利(1)


「AI時代に生き残る人の条件」のようなタイトルの記事が、ビジネス誌やウェブサイトなどでよくみかけられます。

たいていこんなことが書いてあります。

・与えられた正解をひたすら覚えることだけが得意だった人たちは、これからAIに仕事を奪われてしまうだろう

・なぜなら「教えられた正解」だけでは、これから通用しないからである

・誰かから正解を教えてもらい、それを覚えるのではダメだ。自分で学びたいことを探して自ら学ぶ=【自発探索と自発学習】でないといけない

などと、異口同音に書いてあります。

こういう記事は、コロナ禍以降増えていましたが、ChatGPT4.0の登場以降は文字通り爆増中ですね。【自発探索と自発学習】こそが「AI時代に生き残る」カギなのであると。

===

考えて見てください。世のふ中に貢献できるプロを目指すみなさんにとって、AI時代のほんとうの危機はなんでしょうか?それは「AIに置き換えられてしまうこと」そのものではないのです。

重要なのは「他人の役に立つ」ためのハードルが、いまよりももっとずっと上がること、それが最大の問題なのです。

極端な話、クライアントがそろいも揃って経理のけの字もわからないというなら、経理プロとして役に立つことのハードルは低いですね(そのかわりフィーを満足に払ってくれないという問題はありそうですが.....)。それに対して、クライアントも百戦錬磨の経理プロたちだとなると、その方々の役に立つには、ある種「異端」ともいえるほど高度な能力を身につけていなければいけません。

そうなるためには、「与えられた正解を暗記するだけ」の修行だけではどうにもならない。【自発探索と自発学習】を、全力で必死に極め続けていなければなりません。

===

AI時代だろうがなんだろうが、「よく生き残る」方法はひとつです。それは「より多くの方の役に立とうと努力し続ける」ことです。つまり【利他こそが最高の自利】なのです。

これは道徳の話などではありません。生き残りのための戦略論です。

ところがここに大問題があって、それは「現代において【利他】をするためには、異端ともいえるほどのものすごく高い能力が必要」ということなのです。

そんなことはない、【利他】は気持ちさえあればいいのだ!というご意見もあるでしょう。ただ、極端な例をあげると、「利他の気持ちにあふれているが、知識を十年間まったくアップデートしていない専門家」がほんとうに【利他】しきれるでしょうか。人命を助けるレスキューの方々が、気持ちはあるけれど訓練はあまりしていないし装備もない、と聞いたらみなさんどうおもいますか?

===

実際、多くの才能あふれる方々が、【利他】のためにたいへんな努力をしています。中にはそのためにたいへんなリスクをとって起業する方々もおられます。【利他】をするために、凄腕のプロたちが競争して凌ぎを削っているいると言っても過言ではありません。

いまや【利他】は、気持ちだけではできないのです。ほかのプロが「え?そんなことまでやってるの?」と驚きいるほどの努力がますます必要になってきました。

そして、その努力こそ、冒頭に掲げた【自発探索と自発学習】なのです。

「ぼくも【利他】したいよ、そのためにはどうすればいいか、「正解」を教えて!」などとAIや他人に聞いているようでは、これからは【利他】すらできない。それこそがこれからの「生き残り」のための最大課題なのです。


(続く)


TAC USCPA講座/草野龍太郎 講師
TACメールマガジントップへ
資格の学校TACのご案内