資格の学校TAC > TACメールマガジン > 米国公認会計士バックナンバー
#522 試験本番は肉体競技です(4)
今回は試合、もとい、試験に勝つための「体力」について。
草龍は57歳なんですが、この歳で思うことは、「成功し続ける人」は例外なくすさまじい体力があるということです。
365日フルに動き続けることができる化け物のような方々が世の中にはいて、結局その方々に「勝つ」ことはできません。彼らには「勝つまで何回でも打席に立ち続けられる」「その都度、脳に、正しい判断を下すためのエネルギーを送り続けられる」からです。
会社員で出世している人も、起業して成功している人も、副業で爆発的に稼いでる人も、成功している人の大半が体力お化けです。資格試験も同じで、短期間でグイグイ受かりました!と言うかたはたいてい、まず体力が並外れています。
ところが、日本人はそもそも他民族より体力がない方が多い(大陸から追われた「体力負け組」の子孫ですので)。このため、「体力がある」ことを素直に素晴らしい!と誉めないというか、「筋肉だけだろう」などと敢えてけなしたり過小評価したりする面がありますね。
===
みなさん、繰り返しますが受験は肉体競技です。当日、および、当日までの準備を支えるのは、ずばり体力です。しかし我々のほとんどは、体力おばけではありません。まずはそのことを素直に認めるところから始めましょう。
つまり、体力おばけさんたちは、ごくごく稀な方々なのです。その方々の成功事例をマネしてはいけません。3時間睡眠で何ヶ月もやり切ったとか、飲み会から帰ってそのあとガーっと勉強したとか、そんなことをマネしたら、我々はすぐにつぶれるだけなのです。
体力おばけではない我々は、まずは睡眠と休憩をしっかりとること。そんなの散々言われてることですよね?なら、基本をしっかり守りましょう。
また、あまりコンをつめて長時間勉強し続けないこと。燃えたその日はよくても、一日後や二日後、必ずズシーンと反動がきます。その時に(免疫が落ちるので)感染症に罹ったら発病してしまうかもしれませんよ。
===
また、日ごろから有酸素運動を続けること。一日20分以上の有酸素運動は、試験本番の際に数時間集中力を保つために、たいへん役立ちます。
息が切れない程度の早歩きなど、適度な運動をしてください。数十回のスクワットも効果的です。心肺機能を向上させ、全身の血流を促進するため、全身の毛細血管が活性化します。
有酸素運動習慣で、脳への酸素供給が増え、神経伝達物質のバランスを改善し、新しい神経細胞の生成を促進することも報告されています。学習能力や記憶力、そして集中力の向上に寄与するとされています。
20分もただ歩いてるのは時間のむだだ、という方、耳を使いましょう。ご自分で学習の要点をスマホに録音し、それを繰り返し聴きながら有酸素運動すれば、これこそ絵に描いたような一石二鳥です。
あくまで、体力おばけでない平凡な我々が受験に立ち向かうための体力づくりです。ガチのランナーを目指すのは、合格した後にしてください。過度な運動は(あたりまえですが)疲労やストレスを増加させることがありますので、やめましょう。
===
なお、有酸素運動でダイエットを狙うのも禁物です。以前にも書きましたが、ヒトは運動で痩せることはありません。いっとき痩せても必ずリバウンドします。つまり食事を減らさない限り減量はできないのですが、それも、仮にやるとしても、合格したあとにしましょう。
合格まではバランスのよい栄養摂取がなにより大切です。体力おばけの方々は、腸内細菌に恵まれるなどにより、効果的に多様な必須アイテムを吸収できるのです。
我々は「おばけではない」という謙虚な自覚をもって、言い換えると「日頃必要な栄養を摂りきれていない」と謙虚に反省して、いまから食べ物を変え、必要な栄養を補うようにしましょう。それについては次週。
(続く!)
TAC USCPA講座/草野龍太郎 講師