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2022/04/21
成功し続ける方法/475回<「勉強に似た作業」に没頭する方>
ここ何十年か、学校の受験勉強の「害」が叫ばれてきた。そして「自分で考える」ことの重要さが強調されてきた。

わたくし龍太郎も概ね同感である。

ただ、目の前にどうしても受からなければならない資格試験があるときに、「正しい受験勉強のやり方」をご存知ないために、

「ムダな努力」に陥りやすい方々が少なくないように感じる。

受験勉強のムダな努力の代表は、このふたつ。
 1.ノートを超キレイに作り込む、テキストに超キレイに書き込む「作業」
 2.講師の発言を速記したり、板書を忠実に模写する「作業」

このような「作業」を長時間延々と繰り返し、「机に向かっていた」累積時間がアプリ上で貯まると、自己満足感は高まる。

更に「がんばって苦行」が加わると特に効果的で、もう自己満足を超えて自己陶酔してしまう。これが、日本人が嵌りやすい「手段の目的化」だ。

間違った「努力」をいくら積み重ねだところで、手元にはいつまでも合格証書は来ない。そのかわり美しいノート、キレイに彩られたりポストイットが貼られたテキストだけがある。

努力は手段であり、努力は価値ゼロである。「とにかく早く合格すればよい」という目的に振り切った方には、手段の燃えかすのようなテキストとノートしか残らない。

・テキストは、自分しか読めないほど「汚い」書き込みと記号だらけ

・ノートは、講師が言ったことや板書したことを「丸写し」したのでは「なく」、それらを自分なりに咀嚼(そしゃく)して「ここがポイントだ!」というところを自分の網膜に焼き付ける勢いで猛烈に目立つように書いてある

・そして最重要なのが「紙の問題集」。教室で伝授している通り、問題集の使い方(というか汚しかた)が、合格までの日数を決めると言っても過言ではない。

===

努力は報われないことのほうが多い。というか、努力が報われるか否かは殆ど「運」の要素が大きいと龍太郎は信じている。

それでも「正しい」努力をしようとするのは、「成功の確率」を高めたいからである。

つまり「正しい努力」とは「確率が高まるような努力」ということだ。試験の早期合格、ということだけが明確な目的であるとすれば、合格の確率が高まる努力だけが「正しい」。

「自分の頭で考え抜く」訓練はとても重要だ。ただし 

・資格試験

・とりわけ選抜試験でなはく基準を満たせば全員受かる試験

・それも膨大な数の問題を長時間にわたって処理し続けなければならない試験

・さらに多くの受験生が同じ教材と問題集を使って準備している試験

という条件が揃っている試験を突破するには、試験本番で自分の頭だろうと何だろうと「考えている」時点ですでに失敗、準備不足である。

この話は何百回も受講生の皆さんにしてきた。すると必ず「資格があっても自分の頭で考えられないのでは意味がない」と仰る方がいる。

繰り返すが龍太郎はまったく大賛成、その通りである。資格をとっても「仕事がなかなか取れない」方々はたくさんおられるのが厳しい事実だ。

しかし、資格がなければ「仕事は確実にゼロ」なのだ。「自分の頭で考えることができる無資格の人」である。

もしも、今からでも努力して「自分の頭で考えることができる人」になることができるのなら、まずは先に資格試験に受かればよい。

「本番で考えてる場合じゃないような試験」なのだから、「考えられない人」であっても、受かるための正しい努力をすれば、受かる確率はぐんと上がるわけである。

そうして受かった後で「考えられる人」になればよいのだ。

どうだろう、少し「考えれば」わかる話だよね?だいたい、先に「考える人」になってから、「考えてるヒマがない試験」を受けるって、すごくもったいないと思いませんか。



TAC USCPA講座 草野龍太郎 講師
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