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#469: ふわーっと抽象的な会話が苦手な人
日本のコミュニケーションは、ものごとを「具体的に表現しない」ようにするのがコツです。
・抽象的なことしか言わない。
・決して「その定義は?」「どうしてそうなる?」などとツッコまない。
・相手にも具体的なことを考えさせない。
それが、日本の礼儀です。
「我々経理部は、会社に貢献できるFP&Aになろう」
いいですね〜、礼儀正しいです。抽象的です。
経理部長がこういうふうに「ふわ〜っと」お話ししておられるときは、聞く側のみなさんも日本の礼儀を守りましょう。
「FP&Aの定義ってなんだろう?」
「会社への貢献ってなんだろう?」
「要するに今日から何をどの順番で取り組めと?」
などと考えてはいけません。ましてそれらを部長さんに尋ねては絶対にいけません。部長さんも別に具体的に考えているわけではないからです。
「ふわーっ」と、みんな今日も前向きにね!と仰っているだけだからです。
その「ふわーっ」とした何かを受け止めて、決して具体的な質問をしないこと。その礼儀作法を、別名「空気を読む」と言うわけです。
日本の多くの組織では(すべての組織とは言わないけど)、この「空気を読む」礼儀が求められます。
これからの自分と家族の人生を、クラシック日本組織に全張り(すべて懸ける)する方は、この「ふわーっ」「抽象」のコミュニケーションを磨きましょう。
これは一人ひとりが選択することです。どちらがいい悪いもなく、優劣もなく、とにかく大事なのは向き不向き。
「ふわーっと抽象な空気を読む」が苦手だという方は、日本コミュニケーションの中では実力を発揮しきれないかもしれない。
思い切って環境を変えて、英語メインの具体的コミュニケーションで活路を見出す方がいいかもしれませんね。
・過去と他人は変えられません。変えられるのは自分の未来だけです。
・今日は過去の結果であり、今日は未来の原因です。
・そして、今日は、あなたの未来の最初の日です。あなたの未来の日数が今日ほど残っていることは、今後絶対にありません。
環境を変えるなら「いま、すぐ」です!
自分が環境を勝手に変えてしまったら、「あの人たちに」申し訳ないなあ、と思いますか?思いますよね。
しかし、あなたが「あの人たち」に遠慮しても、「あの人たち」はあなたの未来に何の責任もとってくれませんよ。
「あの人たち」に「勝手に居なくなるなんて、ヒドイ!」と思われないようにしたい。
ただそれだけのために、あなたの「未来の最初の日」である今日もまた、「ふわーっと抽象」のコミュニケーションでムダにするのですか?
自分の残余時間の使い方コントロールができない方には、他人のファイナンスのアドバイスができるでしょうか?
.....こういうふうに「相手に具体的な行動を促す」ツメ方は、ご自分とご家族の未来をクラシック日本に全バリする方は、決してマネしてはいけませんよ!
TAC USCPA講座/草野 龍太郎 講師