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2022/01/26
成功し続ける方法/463回 <もう<<正論>>はいいよ、というお客様たち>
#463:もう<<正論>>はいいよ、というお客様たち


「働かないおじさんおばさんが会社をダメにする」と言う主旨の記事が、ネットに溢れていますね。

好きで働かない方々も少なくないでしょうが、中には、「働く方法がわかるんだったら働く」と言う方々もたくさんおられると思います。

ただ、方法はわからないんですよね。時代も環境も突然大きく変わってしまって、若いころのノウハウがぜんぜん通用しなくなっちゃった。

いま「働かない」と非難されている方々の多くは、いまの時代に即した働き方を知らないでここまで来てしまったから働けないんです。

クライアントのキーパーソンさんと渡りあって仕事をとってくるやり方がわかってるんだったら、そうするだろう。

クライアントの担当者が喉から手が出るほど欲しがっているモノを「はいこれ」と渡す方法がわかってるんだったら、そうするだろう。

自分の会社の上層部が会いたくて会いたくてしょうがない人と会わせられるコネがあるなら使っているだろうし、同僚の誰も突破できない海外の交渉先と渡り合って説得してこられるんだったらば、やるだろう。

でも、その方法が、もはやわからない。

マーケティングオートメーションツールを駆使して顧客情報を管理し、ワンツーワンでコミュニケーション.....って、それなに?おれはとにかく「飲みに行きましょう!」で仲良くなるところから始めたいんだけど。。。

そんな「オレは昔は飲ミニケーションで実績あげた!」という方々が、SalesforceやHubspotなどなどのマーケティングオートメーションに挑戦すればいいと思いますよね。

もともとコミュ力高いわけだから、「会って、話す」というところまでを新しいやり方にDXしさえすれば、大復活できるかもしれませんよね。

でも、.....やる方法がわからないことをやってみようとする人は、ほんとに極めて少数派なんです。

仕事だけでなく、そもそも証券会社の口座を持っていないから、株式投資をしたくてもできない。

パスポートを持っていないから、海外に飛び出そうと言われても無理。方法を知らないことは、リスクの取りようがない。

どうやら我々は、方法がわからないことを「リスク」と呼んで恐れている、という方が正しいのかもしれないです。

その状況を打開するために、20年前、21世紀になったころから、我々はもっと積極的になるべきだという風潮が強まりました。

「方法を知ろうと挑戦することは素晴らしい」「いつまでも方法を知らないままではダメだ」というような「意識高い」かけ声があちこちで響いたのです。

しかし数年前から、世の中は「方法を知らない(知ろうとしない)人たちでも穏やかに暮らせること」が最優先に変わりました。

企業も、競争するとかムリするとかそういうのはよくないという流れになっている。

これは要するに、「知らない」「勉強したことない」「調べる気もない」という方々が、もう圧倒的な多数派を占めるということです。

「知らないことの何が悪い?」「勉強してないことの何が悪い?」と開き直るほうが普通になるということ。

言い換えますと、このコラムの読者の皆さんに多いであろう、「方法を知るための挑戦をいとわないヒト」は、いまでも少数派ですけれど、もっともっと少数派になっていくと思います。

無知開き直り社会というのは、知っている(知ろうとする)ことが尊敬されない社会ということでもある。要は<<正論>>の価値が暴落するってことです。

会計税務の世界でも、

「何が正しいとか間違ってるとか、そんなお説教はもうどうでもいいからさあ〜、とにかく利益増えて税金減るようにしてよ、し・く・よ・ろ!」

みたいな方。さすがに、皆さんのクライアントさんや上司さんには、今はまだ数少ないでしょう。でも、これから本当に増えるように思います。

会計プロフェッショナルの皆さんも、「正しいことを知っている」「学び続けている」というだけでは、もはや足りない。

それは、「<<正論>>なんか要らないから!とにかくどーにかしてよ!!」という厳しいリクエストとどう折り合いをつけていくか、ということです。

そんな世の中はけしからん!と憤っても、流れはかわりません。そう、みなさんこそ、「時代に即した働き方がわからない人」になってしまわないように、変わっていかなければいけないのです。

来週以降、その具体的な方法を一緒に考えていきましょう。


TAC USCPA講座/草野 龍太郎 講師
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