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2021/11/17
成功し続ける方法/455回 <脳は否定形がわからない>
455 脳は否定形がわからない


伝染病の影響で、大変なゴルフブームが訪れていますね。草龍も昔は、ゴルフに時間やお金をかなり投資した時期がありました。

「池に入れるな」
「左はOBですよ」
「バンカー深いから気をつけてね」

キャディさんや一緒に回ってる方々にそう言われると、ゴルフボールはまるで魅入られたように池へ、OBゾーンへ、バンカーへ.....と吸い込まれていきます。

そして思いました。草龍のゴルフ脳は「否定形」を理解できないようです。


「池に入れ」ちゃダメ、と聞くと、「池に入れ」ろってことですね!と間違って理解して、そのようにカラダに命じてしまう。

そこで考えたのです。「左右に外さないように」式に「失敗の様態+否定形」で脳にインプットするのはやめよう。

そうでなく、「フェアウェイど真ん中に打つぞ」式に「成功の様態+肯定形」でいこうと。

「グリーン前の深いバンカーを超えるぞ」ではダメです。「グリーンにふわりと乗せるぞ」です。これはかなり草龍の単純なゴルフ脳に効きまして、スコアもぐんとよくなりました。

そうするさらに考えます。このゴルフ脳を活かせば、悪い習慣を断てるのではないかと。

「悪い習慣+やめる」と脳にインプットするから、一向にやめられない。そうではなく「よい習慣+優先してやるぞ」と考えるようにする。

いちにち24時間は増えませんから、よい習慣によって優先的に時間を使えば、悪い習慣が「クラウドアウト(圏外に押し出されていなくなる)」するわけです。

人間の行動の半分近く、45%くらいは、習慣でできているとも言われます。悪い習慣を断つことは、毎日の行動を大きく変えることに繋がります。そりゃ、そうですよね。

もしも皆さんの脳も草龍と同じで、

「否定形がわからない脳」

なのであれば、「悪い習慣を断つぞ!」と気合を入れている時点で、すでに間違っていることになります。

脳に「悪い習慣+否定形」をインプットしても、「寝る前に甘いものを食べ」るのをやめられないどころか、むしろ「寝る前に甘いものを食べ」ることを確実にしてしまう。

そして「ああ、自分の意志の弱いことよ。。。」と嘆き、ストレスをかかえる。そうしてヤケになり、「できないんだあたしには、悪い習慣を断つことは」と開き直ってしまう。

そうなる前に、ぜひ「よい習慣で悪い習慣を追い出す」作戦に切り替えてみましょう。案外読者のあなたの脳も、否定形を認識できないかもしれない。

とすれば「XXをやらない」よりも「◯◯をやる」と脳にインプットするほうが効果がある。

「夜食しない」よりも「夕食のあと次の食事まで16時間空けることで、長寿遺伝子を活性化させるぞ」とか。

ある大学医学部の教授が、患者さんや友人に対してダイエットを次々に成功をさせているらしい。それは過剰な炭水化物摂取をやめさせるという、じつにオーソドックスな手法。

なのだが、皆それができないから苦労してるわけですよね。

そこで教授が伝授する作戦が、まさに「よい習慣で悪い習慣を追い出す」なのです。

なお…体重減少は運動(だけ)ではほとんど不可能で、食事療法、それも炭水化物の過剰摂取をやめること(ローカーボ、ロカボ)が殆ど全てである。

これはもはや常識だと思うし、草龍もロカボでかなり痩せました。

(運動はもちろん健康に直結するのでやるべきだが、ダイエットに直結はしないという意味です。)

しかし、多くの方がロカボダイエットに失敗し、仮に成功をしても維持できない。まさに、「炭水化物を」+「減らすぞ」と脳に命じるから、うまくいかないのですって。

そうです!「タンパク質を」+「増やすぞ」と考えると、長続きしやすい・成功しやすいのだそうです!

肉や魚などの摂取量を圧倒的に増やす。そして順番も大事で、野菜などどともに炭水化物よりも先に食べる。

結果的に(おなかが一杯になるので)炭水化物を追い出していく、という考え方だそうです。

減らす、という目標は苦痛。肉や魚を積極的に取ろうという考え方は、喜び。いかにも続きそうな気がします。

(繰り返しますが、適量の炭水化物までもが「悪い」と言っているのではなく、摂取量が過剰なら減らすべきだという意味です。同様に、タンパク質も適量を超えたら「悪い」です)

また、マインドフルネスもこのダイエットの話に似ていると草龍は思います。

脳の疲労を防ぎ自己肯定感を損わないためには、日中でも「心を透明にする時間」「何も考えない時間」は絶必です。ぼーっとして心がまっさらな状態になれば、意欲が自然に蘇ってきます。

しかし、ココロを削るような事件が起きたときは、「あれこれ悩んだり考えたりするのはよそう!」といくら自分に言い聞かせても、なかなか「ぼーっとする」ことができませんよね。

マインドフルネスや瞑想のアプローチは、「考えるのをやめると結果的に無になる」のではなく、「積極的に無になることで、結果的に考えなくなる」ということなのです。この話はまた別の機会に書きますね。

悪い習慣を断つには、代替になるよい習慣を優先することでクラウドアウトしていく。「悪いこと・もの・ひとを否定する」から「よいこと・もの・ひとを増やす」へと置き換えていくこと。

カラダやアタマをスッキリさせること以外の、他のことにも応用できるかもしれませんね。もちろん、それはゴルフだけではありません(笑)。


TAC USCPA講座/草野龍太郎 講師
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