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<それでは「試験の準備」とは言えません>
ある試験で、マスクのかけ方を注意されて従わず、失格となった受験生がおられました。
その方は鼻を出して口だけをマスクしていたわけですが、その理由を(新聞によると)
「眼鏡をかける人なら分かる話だが、鼻まで覆うと眼鏡が曇ってしまう。そうなると問題文が読めない」
と答えたそうです。
この事件の是非は、ここでは論じません。みなさんに申し上げたいのは、
<<試験の準備のうち、「試験問題を解く準備」は、6割程度に過ぎない>>
ということ。
言い換えると、目的は「試験に受かること」であり、「試験で出題される問題に解答する」のは
目的達成のための手段というかプロセスの1つに過ぎないということです。
USCPA試験で言えば、
受験資格要件を満たす。アプリケーション(願書)を出す。受験フィーを支払う。受験会場に行く。
ここまでの間、心と体の健康をキープする。そして受験会場(プロメトリックセンターさん)のレギュレーションに従う。。。
などというプロセスを経て、ようやくマルチプルチョイスの1問目を解くところに辿り着くわけですよね。
「鼻までマスクをしないくらいで」「問題は解けるのに」合格にならないのはおかしい、という発想は、
そっちの方がおかしいということ。
試験で解答終了するまでのプロセスは膨大であり、それを「すべて」受け入れて処理できる能力が問われているわけ。
ですから、「問題を解く練習」だけでなく、「試験を受けに行く練習」も、とっても重要なのです。
受験環境の下調べや交通のリハーサルを怠るのは、ベッカー問題集をコンプリートしないまま受験に行くのと同じ、準備不足だということです。
ある男性の体験ですが、「ある試験の会場が女子大だったため、男子トイレがほとんどない事を想定していなかった。
男性の長蛇の列に参った」という話もあります。
トイレの下見は受験準備のイロハのイです。それ以前に、自分の尿意・便意をある程度コントロールすることは絶対必要。
何も自律神経を操れなどと無理を申しているのではありません。
何を食べて何を飲むとどういう頻度でトイレに行くことになるのか?は、最低把握しておくべき。
そこから逆算して、試験の前の飲食をコントロールしてほしい。前日だけではダメですよ。食べ物が腸を通過するのに60−70時間かかるからです。
ついでに。。。お昼のあと、午後の前半で眠くなる方。
ランチの「GI値」に無関心なのではありませんか?ランチで糖を体にぶち込むと、
血糖値が急激に上がり(食後20〜30分くらいでスパイクする)ます。
するとインスリンがこれまた猛烈に働いて、逆に血糖値は急降下します。
で、眠くなるのです。
「低GI食品」などと検索していただくなどして、大事な午後の前のランチにむやみに血糖値を上げないようにしましょう。
午後に受験本番だというのに、ランチに白いご飯やら白いパンやらパスタやらデザートやらをお腹に詰め込んでいるようでは、
試験はもちろん、お仕事でも、遊びですらも、パフォーマンスあがりませんよ。
ということで、「試験の準備をするとはどういうことか」のお話でした。
USCPA講座 草野龍太郎講師