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「得意を伸ばす」に「全集中」!
人生は短い。今のところ、多くの方の健康寿命は84歳くらいである。それまでに何をし終えるかで、今ステージの「生」をfruitful にできるかどうかが決まる。
そのためには、「時間というリソース」を、なにかに集中特化する努力が必要となります。
さて、このブログの読者のみなさんには、何でも器用にこなすversatileな方が多いと思います。
ちょい脱線するが、DVDってありますよね。あれ、「Digital Video Disc」の略ではないんです。「Digital Versatile Disk」(なんでもできるデジタルディスク)。気合が入ったネーミングでした。さすが1990年代、「多才が有利」とされた時代を象徴しています。
しかし、人間のキャパシティというものは、そうカンタンに拡張augmented するものではありません。だからカラダは糖の摂りすぎに耐えられないし、脳も縄文時代のころから変わっていない。
そのことを忘れ、「テクノロジーで人は拡張される!」と信じて来たのがこの数十年。みなさんが前世代の方々の信仰をそのまま受け継いでいるなら、かなりの危険を孕んでいる。
なにが危ないかというと、
何でもそこそこできちゃう人は、何も一流でない人に終わるということ。
これまでと違い、「何も一流でない人」が「仕事」で貢献する機会が、これからどんどん減ること
2番目については、よく読まずにお怒りのリプをくださる方もいるので、以下お断りしておきますね。
「仕事」でなくても社会に貢献する道がたくさんあることは言うまでもない。それにそもそも、社会に貢献していないからと言って、人は批判されるべきでもない。
ただ、みなさんが「プロフェッショナルとして、仕事で社会に貢献したい」と思っていらっしゃるのだとしたら、かなり一流にならないと難しいですよ、と言ってるに過ぎません。
一例ですが、この半年でYouTubeなどの動画教材が大量に増えました。超一流の先生の講義を手軽に視聴できて、「学校の先生の言ってたことがこういうことだったのか!初めてわかった!!」という児童・生徒・学生が続出しています。
みなさんの主戦場とするフィールドで、見知らぬ他人様から検索していただけるタレントになることを目指しましょう。しつこく繰り返しますが、「プロとして社会貢献したいなら」ね。
そのためには、とにかく、希少で貴重な時間リソースを、狭く狭く投資すること。
いま手がけている試験にさっさと合格したあとは、もう「苦手の克服」に時間を消費することはやめましょう。
その時間は、得意なことを伸ばすことに「全集中」するのです!
これは、環境や人間関係についても同じです。
たとえば、、、
「働くだけ損」「偉くなったらリスキー」とみんなが確信しているような大組織に身を預けながら、そのままで「自分だけ変わろう」とする人がいます。これぞ「苦手の克服に時間リソースを割く」の典型なんです。
自分を自分のチカラで変えることはできません。人を変えられるのは「環境」のチカラだけだからです。
「自分が得意とする分野に特化しよう」と努めている人たちが集まったところに、自分も身を寄せること。逆に「苦手の克服で『ふつう』になろう」としすぎている人たちから距離をおくこと。
それが「自分への時間投資」の成功の王道です。
(USCPA講座 草野 龍太郎 先生)