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コラム読者さんや受講生さんから、よく「弱さを克服したい」とご相談を受けます。相談する方もされる方もお互い格闘家やプロアスリートではないので、あくまで受験勉強の話です。
性格が「弱くて」飽きっぽく、なかなかひとつのことをやり通す「強さ」がない。このUSCPA受験を機に自分を「強く」したい。
草龍も、もともと「人一倍弱い」人間なので、みなさんの悩みには共感します。
そしてまず、このことを申し上げます。
「自分が『弱い』と自覚した時点で、すでに『強く』なり始めています」
いつまでも負け続ける「弱い」人は、なんといってもご自分が「弱い」ことを認めません。だから負け続けますが、それが自分の「弱さ」のせいだとはけっして考えず、「他責」し続けます。これじゃあ、いつまでも抜け出せないよね。
自分が「強くない」ことを自覚したら、つぎのステップは「キープ客観」です。
自分自身を、数メートル上の視点から俯瞰して眺める「客観視」。受験本番や超重要プレゼンなど、ここぞというときに実力を発揮するうえで欠かせないのが「キープ客観」です。
「客観視」の訓練をしていないから、自分の弱点を軽視して強みを過信する。
たとえば試験本番で、このマルチを解くと下手したら10分以上消費する、とわかっているのに、「これは解ける!」などとその問題を解きにいこうとする。
本番では、解けるかどうかなんてどうでもいい。「短時間で解けるか」だけが大事だ。しかし「客観」の訓練が足りないと、緊張したときに「客観」なんてとうていできないんですよね。
「客観」ができない状態になると、ひとは「自分が『そうしたい』とおもう動き」しかしません。
よほどの天才が、懸命に努力をして、それで初めて「自分でうまくできているつもり→実際にもできている」と一致します。ふつうは、そんなことはありえない。
「負け続ける」「弱い」人は、実戦の場で「自分のしたい動き」だけをしてしまう。本番では絶対に「自分の思うように」なんて事は運ばないわけですが、そんなとき「なんでうまくいかない!?」と真っ白になる。
でもって、自分の予想と異なる課題・問題・敵が現れたときに、されるままになる。そうして負けたあとは、いつもの「他責」でしょ。
「キープ客観」できるひとは、一流の第三者にお金を払って意見を求め、他人のよい部分を観察します。
「他責」のひとは、タダの情報を大事にし、他人から意見されると怒り、そして他人のあらを探します。これまた、いつまでも抜け出せないパターン。
「弱さ」から抜け出すために、まず自分の「弱さ」を認めてや他責」をやめる。で「キープ客観」の訓練をする。
そうしたらいよいよ「ステイ上機嫌」にチャレンジしましょう。
ピンチのときに、頭をさっと切り替えられるためには、機嫌が悪くないことが絶必です。
自分の「弱さ」をみとめるとは、謙虚になること。それは素晴らしい。しかし謙虚の度が過ぎて「卑屈な自責」になっちゃあ本末転倒。「卑屈な自責」は、要は形をかえた「他責」なんです。やめてね。
べつに、いつなんどきでもポジティブになろうとは言ってない。ネガティブな行動を取らざるを得ないことも多い。そんな時でも、状況を「キープ客観」して、「ステイ上機嫌」を心がければ、おのずと「卑屈な自責」をやめようという気になります。それが大事なの。
まとめ。
「自分の弱さを認める」x「キープ客観」x「ステイ上機嫌」。
いままで通りにこれを「やらない」ことで、いままで通りに「負け続ける」ことが確実にできます。
どーでもいい遊びなら「負け続け」でもいいでしょうが、これが「本気の趣味」とか「ビジネス」なら、そろそろなんとかしたいですよね!
(USCPA講座 草野 龍太郎 先生)