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こ被災された皆様、心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧をお祈りします。
さて前回は、「自分の『身』は、自分で大事にしよう」と呼びかけた。そのためにゴルファーやソバ打ちの例えを引きつつ、「《プロの筋肉》をつける訓練を積んできていないのに、突然職場で《プロのフリ》をしなくてはならなくなると、本当ににカラダにもココロにも悪い」と、警告を発した。
多くの企業が「希望退職の自主的募集」として実質的な指名解雇に乗り出している。このため《プロのフリ》を始めざるを得ない方も激増しそうだ。
しかし、それによってケガしたり病んだりしてしまったら、それこそ元も子もない(←利息を取れないどころか、元本すら返ってこないこと)。
人生は長い。これまでの何十年かの《プロのフリ》時代は、サンクコスト(埋没原価)だと考えよう。
サンクコストは、将来の意思決定に影響しないし、させてはならないんだったよね?自分の過去(と他人)は変えられない。変えることができるのは、自分の未来だけなのだ。
これから《ほんとのプロ》目指して、《プロの筋肉》をつけるトレーニングを始めればよいのだ。
今あなたが仮に50歳だとして、10年鍛えても「まだ」60歳だよ。
あなたが60歳になったとき、
「ああ、50歳のときに一念発起して、《プロの筋肉トレーニング》を始めておいて、よかったなあ」
と思えれば、それって素晴らしいんじゃないか?
よし、やろう!と思ってくださった読者の方に、これまでのような失敗をしないコツを、3つだけお伝えしよう。
1.
《プロ》と《超一流のプロ》は全然違う。我々は《プロ》を目指す。それは「できて当たり前のことを、毎日まいにちやることができる」ようになること、言わばただそれだけである。
参考までに、USCPA試験も同様で、「解けて当たり前の問題を、時間内に解けるようになる」ようになればよい。目指すべきは《超高得点者》ではなく、《合格者》なのだ。
2.
毎日必ず15分くらい、その日(もしくは前の日)に学んだことを「反芻(はんすう)」する。これを日課にする。
マインドフルネスや座禅を組んでもいいが、別にお風呂でも走りながらでも通勤時間でもなんでもいい。ほんとは寝る前がいいが、眠れなくなる人は翌日やるのもいい。
過去24時間の学びをもう一回整理する習慣をもつこと。ただし「客観的に」「上機嫌で」が条件だ。嫌いな人を呪う時間にしてはいけないよ。
3.
ポジションを自分で取りにいく意識を持ち、その《ポジションを取るために動ける筋肉》を身につけることを意識する。
大切なのは「ポジション取り」である。
よいポジションに居なければ、「努力」はすべて「自己満足」に終わる(そして「誰もわたしの努力を認めてくれない」と愁訴して一日が終わる)。
よいポジションを居なければ、「資格」や「ライセンス」もなんの意味もない。
プロとして活躍するためには、活躍の機会が流れてくるところにポジションを取ること、これが絶必である。
かつての大組織では、上(飼い主)に甘えて「私にエサ(活躍の機会)をくれないなんて、ひどい」と騒げば済んだ。
しかし、これからは動物園ではない。完全に食うか食われるかの野生とは言わないが、そこそこ厳しい競争の世界である。では、なんの競争をしてきるかというと、それは「ポジション取り」なのだ。
以上3点、大事なことをお伝えした。大事なことなので、7回は繰り返し読んで、理解してほしい。
もちろん、《プロのフリ》しかしてきていない方々は、7回繰り返し読む《筋肉》すらないだろうが、誰でも最初は初心者だからね。はりきってやってみて!
(USCPA講座 草野 龍太郎 先生)