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2019/10/14
成功し続ける方法/363回 <プロのふりはまじでカラダに悪い、という話>
この秋は伝染病が流行っている。インフルエンザ、溶連菌、ロタウイルス...

健康管理をしっかりしていただきたい。

とくに、人ごみでは必ずマスクをすることだ。口を押さえずにクシャミをする中高年の方々が、年々増えているように感じる(データはない)。

自衛は、ますます、怠れない。

誰でも自分のカラダの防衛についてだけは「プロ」であるはずだし、そうあるべきだ。しかし、大切な自分の胃腸や脳やその他の臓器を、とても粗末に扱っている人が、多すぎる。

たとえば、こう言う方々がおられる。

「タバコも吸えない、酒も飲めない、好きなものも食えない。それじゃあ、一体何のために生きてるか分からねえよ。なあ」

なあ、って言われてもなあ。何のため生きてるかって、《プロとして家族と仲間を守るチカラと技を磨くため》、なんじゃないのか?

な〜んて説教しても無駄だ。他人(と、自分の過去)は、決して変えられない。変えられるのは自分の未来だけである。

他人が、不健康物質の継続的摂取へ依存するのも、止めてあげることはできない。できることは、副流煙を食らわないように自衛するくらいだ。

カラダを大切にしない人は、毒物依存のほかにもいる。

それは、「セミプロ」なのに、まるでプロのように仕事をしようとする人たちだ。

言い換えると、「プロの筋肉」がないのに、プロアスリートのように動くハメになってしまった人たちだ。これはマジでカラダに悪い。メンタルにも悪い。

かつて、よく例えに出されたのが、ゴルフだ。会社員でも、いろいろハマると、2〜3年でプロ並みに打てるようになる方は、割といる。

そうすると、ごく稀だが、会社辞めてプロゴルファーを目指す人もおられる。が、よほどの鍛錬を経ないと、カラダを壊して終了してしまうのだ。

「蕎麦打ち」も似たような話があるようだ。定年後に練習を初めてどんどん上達し、「気が向いたときに」「5〜6人前なら」プロも驚くようなハイレベルの蕎麦が打てるという方は、珍しくない。

だが、プロの選手や職人というのは「気が向いたときに」「できる範囲で」取り組むことは許されない。

毎日毎日、天候と相談して微調整しながら、数百球でも、百人前でも、同じように打てる。それがプロだ。

腰痛や腱鞘炎になっても、重症にはならない。それは、専用の筋肉の鍛え方が違うからだ。プロの筋肉が付いてない素人が、プロの真似して「毎日」「大量に」やろうとすらから、すぐにカラダとココロを壊すのである。

アマチュアがプロ並みの球や蕎麦を打てるようになることは素晴らしい。しかし、それと、「毎日まいにち」「カラダとココロを損なうことなく」高いクオリティの成果を「出し続ける」ことは、全然違う。

日本のホワイトカラーオフィスは、終身雇用のための装置であり、そこで養成されるのは職能としてのプロではない(例えば、「経理のプロ」を養成する場でなはい)。

あくまで、「プロの、その会社のメンバー」を養成する場である。

毎日まいにち、カラダとメンタルを壊すことなく、「その会社のメンバーとして求められる行動を」一定のクオリティでやり続ける。

これが、日本の会社員だ(った)。

ところが急に、会社の方が、「うちの社員のそのプロ」は、あまり要らないと言い始めた。欲しいのは、うちの会社のことはあまり知らなくていいから、職能のプロとして秀でている人の方なんである、と。

「その会社の正社員のプロ」として長年鍛え上げららてきた方々は、筋骨隆々に見えるが、実は「職能としてのプロ」の筋肉はついていない。

ジムで「見せるための筋肉」を作っている人が、逆立ちも懸垂もランニングもできないことがあるが、それと似ている。いや、ボデイビルも立派なスポーツだけどね。

会社で、上司に向けて「まるで働いているかのように見せかける」。そのための動きに特化した筋肉をつけすぎて、ほんとに動くための筋肉は、実は鍛えたことがない、というようなことだ。

これまでは「プロ正社員(が、たまたま経理部署にいる)」でありさえすればよかったのに、ガチで「プロ経理パーソン」にならないと、外部から来たプロに追われてしまう。

そういう事態に陥ってからがむしゃらに、「プロの筋肉」もないのに、プロアスリートのように動く。これはマジでカラダに悪い。メンタルにも悪い。

プロの筋肉をつけるトレーニング。積んでおいた方がいいね。

でも、とりあえずは、伝染病防止マスクをして、受動喫煙からは、逃げようね。


(USCPA講座 草野 龍太郎 先生)
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