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2019/08/07
成功し続ける方法/356回 <ひとはそれを「努力」と呼ぶ、しかし... >
「先生、キツい勉強を続ければ、いつか『一流のプロ』になれるんですか?」

久しぶりに教室のナマ講義に行くと、休憩時間に質問をいただけるので、楽しい。

このご質問は、草龍のいつもの講話をうけてのものだ。草龍はいつでもこう言っている。

■USCPA試験は、受かる試験ではなく、落ちないようにする試験

■であるから最低ラインで受かればよろしい

■そのかわり受かったあと現役のプロの間はずっと猛勉強が続く

これを聞いてくださった受講生の方が、冒頭の問いをくださったのだ。

草龍のお答えは以下の通り。話は2割しか伝わらないものだから、もう一度読んでいただけるといいなと思って書いておく。

この文章も8割は「誤読」されて「草龍が『努力なんでムダだ、人間の成功不成功は生まれつき決まっている』と言った、許せん」と炎上するかもしれないが、筆者の主旨は、全くそうではないと予めお断りしておきますね。



「せっかくだから本当の話をしましょうか、、、今日はめちゃくちゃ暑いし、キレイゴトを言う気力もないからですね(←九州北部の方言)。

これ、まさにBECで触れる「コア・コンピタンス」の話ですよ。

あのね、勉強しなくても、デキ
人って最初からデキちゃうんですって。

スポーツもそう。トレーニングしなくても、強いひとは最初から強い!

虎とかライオンとか、トレーニングしてないですよね?

なんで最初から強いかというと、最初から虎だから、最初からライオンだからです。

努力して身につくのは「技術」です。

ボクシングとか空手の世界でいうと、「最初から強い」ひとって、最初からパンチが強くて重いんです。

そして、努力で「強くて重いパンチ」は、けっして身につかないそうです。

野球でもそう。ゴルフでもそう
投げる球が重い、打つ球が重いひとってのは、最初から決まっている。

そのひとたちが努力して技術を身につけると、世界クラスになるわけです。

(この話をしている瞬間は、渋野日向子プロはまだ全英で優勝していなかった)。

そういう、もって生まれた強さがコア・コンピタンスというものです。

ところが日本では、子供の時から「弱みを矯正する」圧力を受け続けますよね。「ふつう(ノーム)」よりも劣っていると、「他人様に迷惑をかけることになりかねない」だから弱みを修正しろと。

自分のもって生まれた弱みを「ふつう」レベルや「できる」レベルに持っていこうとする「努力」、これは「もがき」です。

コア・コンピタンス(強み)の進化を追求した先には「道」があります。しかし「もがき」の先には、ありません。

この真実は、「弱み矯正→規格化至上」の社会では、言ってはいけないことになっている。

その代わりこう言わなければならない。「努力は尊い」「ムダな努力なんてない」「ていうか努力がムダになるのは社会が悪い、他人が悪い」

でも真実は、「向いてないと思ったら潔く辞めること」です。

あ、あくまでこれは「プロフェッショナルの世界に進むなら」の話ですよ。そういうご質問でしたよね?

コアコンピを磨く「努力」は現役の間は一生、逆に「努力」できなくなったらプロとしては引退。ではありますが、プロのみなさんはたいてい「努力」している意識はないと思います。

「努力」をわざわざアピールするのは、意識しているからだよね。そういう無理して作ったキャラでは、プロを名乗っても、長続きしません。そういう方を草龍もたくさん見てきました。

自分のコアコンピ、つまり、与えられた「役割」に覚醒して、その「道」に邁進する。それが他人からは「懸命な努力」に見えるだけ。

他人の目ってのは、ほんとにあてにならんからね。

自分で自分のコアコンピに気づける。それを磨く「努力」をする時間がある。それがラッキー、幸せ、ってことなんじゃないかな。

たいてい、自分の役割に気づくのは年取ってからだからね.....その後から、役割を全うしようとするには、人生はとても短い。

魂は永遠だが、その魂をいれている「体」という現世の箱は数十年しかもたない。

というわけだから、おたがい、とっても貴重な時間資源を、正しい「努力」に使いましょうね」



...草龍のお答えは以上。

この文章も8割は「誤読」されて「草龍が『努力なんでムダだ、人間の成功不成功は生まれつき決まっている』と言った、許せん」と炎上するかもしれないが、

草龍の主旨はまったくそうではなく、

「人間、ふさわしい努力(道)はそれぞれに違っているので、他人のマネや他人の指示ではなく、自分で自分の向き不向きを早めに見極めて、向いていること(コア・コンピタンス)に時間を集中できるといいね」

が、言いたいことである。


(USCPA講座 草野龍太郎先生)
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