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2019/06/28
成功し続ける方法/350回 <「キライの一致」を見極めよう>
3月決算社のみなさん、株主総会そして確定申告、お疲れさまです。

そんな忙しい中にも関わらず、夏を前に交際相手ができた、という方。おめでとうございます。第1四半期決算にも、もちろん試験勉強にも、いっそう身が入るね!



ご提案です。その新しいお相手は「何がキライなのか」を、早いうちに知っておきましょう。

「キライ」が一致するなら、その方とサステイナブルな関係が築ける可能性が、高まります。

というのも、見知らぬ他人と仲がよくなるきっかけは「スキの一致」であることが多い。だからこそ、「キライの一致度」を、早めに把握しておきたいわけです。

とくに確認すべきは、生活習慣の中の「キライ」についてです。これは一緒に暮らさないと気づかないことが多い。

ひとたび同じ家の中で生活をしてみると、いろんなポイントで「違和感」を抱くことになる。食事、歯磨き、水回りの片付け、玄関のクツの整理、送られてきたDMの処理、などなど。

同棲せずとも、少し長めの旅行でも感じるかもしれないね。ホテルやレストランでの振る舞い、時間や計画やお金に対する考え方。

これらの日常的行動のほとんどは、「こうしたい!」よりも「こうしないとイヤだ!」によって決められている。たとえば、箸やペンの持ち方がキレイなヒトは、そのように訓練されたから、そうしないと力を入れて持つことができないのである。

気が効くとか、清潔だとか、動作音が小さいとかの「美点」も、本人にとっては「そうしないと気持ちが悪い」「そうしないことがキライ」だから、そうしているのである。

こうした「キライ」は、生まれ育った子供の頃の習慣が反映されている。声が大きい人、早飯の人、よく怒る人。ヒトは簡単に「キライ」を変えることはできない。

それだからこそ、「キライの一致度」が低い人間関係は、驚くほど脆い(もろい)のです。「スキの一致」だけで結びついている関係は冷めやすいし、冷めたときに温めなおす手段に欠けるんだよね。

これは、なにも恋愛に限りません。事業を始めるとか、CPA試験の勉強を始めるとか、一大決心してなにかに取り組み始めるときも一緒なんです。

「やるぞ!」

「さっさと合格して、ばんばん稼ぐぞ!!」

「人生、変えるぞ!!!」

そう燃えている間に、自分自身に対して、客観的に確認しておきたい。

■「会計の仕事や勉強がスキ」で、そんな自分のコアコンピテンシーをもっともっと伸ばしたい、だから資格取りたいのか?

それとも、

■「会計もわからない・できないような自分はキライ」で、そんな自分から脱却したい、だから資格取りたいのか?

資格試験の勉強の観点だけで言うと、後者のほうが、強くて速い。あ、決して「スキ」な方々がダメだと言ってるわけではないです。単に「キライな状態からの脱出」を目指す方のほうが、モチベーションがクリアで長持ちしやすいと言っているだけです。

こういう「キライからの脱出」派の方々は、脱出さえできればよいので、立派なスコアで合格しようなんて思わないから強くて速い。

高得点は狙わない、落ちなければよい。そう決めているので、「戦略」をきっちりたてて、限られた時間というリソースの優先順位をつけようとする。試験の本番でも、捨てる問題をスパッと捨てることができる。

自分で事業を経営している方もそうですね。「戦略」、つまり「キライなこと」「やらないこと」をしっかり決めているビジネスオーナーさんは、強くて速い。

まあ当然といえば当然ですけどね。キライなことをやらないで済むために、リスクをとってでも「雇用される人」ではなく「経営する人」になることを選んだ方々だからね。

...というわけで、夏本番を前にお付き合いが始まったばかりのところまことに恐縮ですが、お相手の「キライ」を、早めに確認しておきましょうね。


(USCPA講座 草野龍太郎先生)
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